社内稟議が通る!サイトリニューアル提案書の作り方とポイント解説

社内稟議が通る!サイトリニューアル提案書の作り方とポイント解説

社内でサイトリニューアルの必要性を理解してもらい、適切な判断を得るためには、口頭の説明だけでは限界があります。その際、必要になるのが「サイトリニューアル提案書」です。

本記事では、サイトリニューアル提案書の基本構成から、作成時に押さえておくべきポイント、そして提案書を通じて得られる具体的な効果まで、初めて作成する方にもわかりやすく解説していきます。

読み終えるころには、自社の目的に合った提案書を作成できるイメージがきっと湧いてくるはずです。

サイトリニューアルは、社内への説明や承認はもちろん、制作会社へ要件や要望を正確に伝えるRFPの作成も重要です。

株式会社シフトではそのまま利用できるRFPのテンプレート資料を提供しております。制作会社からより的確な提案を引き出すためにも、このテンプレートをぜひご活用ください。
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提案書の作成目的

提案書の作成目的

サイトリニューアル提案書には、単なる「計画書」としての役割だけでなく、プロジェクトを社内外で円滑に進めるための複数の目的があります。誰がどの立場で読んでも理解しやすく、また意思決定がしやすいように構成されていることが重要です。以下では、提案書が果たす3つの主要な目的を解説します。

提案書が果たす3つの役割(結論ファースト)

  • 社内への説明・承認のための資料
  • 制作会社へ依頼内容を正確に伝えるための指針
  • 複数社を比較検討するための共通基準

社内への説明や承認をもらう

サイトリニューアルは、担当者一人の判断では進められない大きなプロジェクトです。そのため、提案書は経営層や関連部署に対して「なぜ今リニューアルが必要なのか」「どのような成果が見込めるのか」を説明し、正式な承認を得るための根拠資料となります。特に、予算やスケジュール、目標数値といった具体性がある内容が含まれていると、社内稟議がスムーズに進む可能性が高まります。

Webサイト制作会社にリニューアルの依頼内容を伝える

制作会社とのコミュニケーションにおいても、提案書は極めて重要です。現状の課題や希望するサイトの方向性、必要な機能やボリューム感などを明文化しておくことで、認識のズレを防ぎ、円滑な進行が可能になります。特にリニューアルでは、見た目の刷新だけでなく、構造や導線設計にも踏み込む必要があるため、意図を明確に伝えることが成果に直結します。

複数の制作会社に提案を依頼する際の比較検討材料で利用

複数の制作会社に見積もりや提案を依頼する場合、提案書はその比較基準として非常に役立ちます。共通の要件を提示することで、各社の見積もり内容や提案力を同じ土俵で評価できるようになります。さらに、優先順位をつけて記載しておくことで、「必須条件」と「できれば対応してほしい内容」を明確化し、最適なパートナー選定の判断軸を持つことができます。

サイトリニューアル提案書に必要な構成

サイトリニューアル提案書に必要な構成

サイトリニューアル提案書を成功させるには、構成の一貫性と説得力が鍵になります。読み手にとって「どのような背景があって、何を目的として、どんな改善を行うのか」が明確に伝わる構成であることが不可欠です。以下に示す8つの要素は、どのような業種・規模の企業でも提案書に盛り込んでおくべき基本項目です。

提案書の基本構成

構成要素 目的・内容の概要
サイトリニューアルの概要や目次 提案書全体の骨子を示し、読み手に全体像を掴んでもらう。
サイトリニューアルの主な目的 なぜリニューアルを行うのか、その背景や狙いを具体的に記述する。
現状の自社サイトの課題分析 現在のサイトにおける問題点や改善が必要なポイントを数値や事実に基づいて提示する。
ターゲットとコンセプト リニューアル後に想定するユーザー像と、それに基づくサイト全体の設計思想を明確化する。
コンテンツ案・デザインイメージ 新しいサイトで提供するコンテンツ構成案と、UI/UXの方向性を視覚イメージ付きで提案する。
リニューアル後の目標・成果指標 アクセス数、CV数、検索順位などのKPIを設定し、リニューアルの成功を測定する基準を提示する。
他社の成功事例 似た課題を抱えていた企業の改善事例を紹介し、自社の取り組みに対する納得感と信頼性を補強する。
予算やスケジュール 全体にかかる費用感と、プロジェクトの進行スケジュールを明記し、実現性を持たせる。

サイトリニューアルの概要や目次

冒頭では、提案書の概要と目次を簡潔に示します。ここで重要なのは、「提案書全体がどういう流れで構成されているか」を直感的に把握できることです。ページ構成や章立てが整理されているだけで、読み手の理解度と納得感が大きく向上します。

サイトリニューアルの主な目的

サイトリニューアルの目的は、「デザインを新しくすること」だけではありません。例えば、サービス内容の拡張による導線設計の見直し、スマホ対応の強化、SEO改善による集客力の向上、CVRの改善など、明確なゴールを設定することが重要です。この目的が曖昧だと、全体の企画にブレが生じてしまいます。

現状の自社サイトの課題分析

課題分析では、Google Analyticsなどのデータを用いながら、アクセス数の推移、直帰率、離脱率、CVポイントでのボトルネックなど、具体的な数値で現状の問題点を提示します。また、ユーザーインタビューやヒートマップなどを用いた定性データも合わせて分析することで、改善の裏付けが強化されます。

ターゲットとコンセプト

リニューアルの方向性を決定づけるのが、ターゲットの明確化です。誰に向けたサイトにするのかによって、必要なコンテンツや導線設計、デザインのトーン&マナーが大きく変わります。あわせて、コンセプト(例:「信頼感と機能性を両立するサイト」など)を打ち出すことで、全体の統一感を保てます。

コンテンツ案・デザインイメージ

構造図(サイトマップ)やワイヤーフレームを簡易的に用意し、「どこに何を配置するか」を示すことが効果的です。また、参考デザインやカラーパレット案などを提示することで、完成イメージを共有しやすくなります。ビジュアルのイメージ共有は、意思決定を円滑に進めるための大きな武器です。

リニューアル後の目標・成果指標

数値目標(KPI)は、施策の成果を客観的に判断するために必須です。例えば「半年後に問い合わせ数を月10件→月30件に増加」「検索流入数を30%アップ」といった具体的な数値を設定します。Google Analyticsやサーチコンソールで追える指標をベースにすると信頼性が高まります。

他社の成功事例

近しい業種・業態のサイトがどのように課題を克服し、成果を上げたかを紹介することで、提案に説得力が生まれます。業界全体のトレンドや、成功の要因分析も添えることで、読み手の納得感を高めることができます。

予算やスケジュール

提案書の最後には、予算感とプロジェクトの工程表を添えます。費用内訳(設計・デザイン・開発・テストなど)とともに、キックオフから公開までのスケジュールを提示します。現実的かつ無理のないプランであることを強調することが、信頼構築のポイントです。

内部リンク:サイトリニューアルの要件定義の進め方と作成方法とは? |株式会社シフト | CMS、ポータルサイト、ECなどシステム開発・ホームページ制作はお任せください

サイトリニューアル提案書作成時のポイント

サイトリニューアル提案書作成時のポイント

提案書の構成が整っていても、その中身が読み手に伝わらなければ意味がありません。実際の提案書作成では、「相手にとって分かりやすく」「具体的で納得できる」内容になっているかを常に意識することが重要です。以下に示す5つの観点は、提案書を効果的に仕上げるために欠かせない実践ポイントです。

提案書作成で意識すべき5つのポイント(結論ファースト)

  • 数値で示し、根拠を明確にする
  • 専門用語は使いすぎず、誰でも理解できる言葉に置き換える
  • 無駄を削ぎ落とし、要点を簡潔に伝える
  • 読み手の立場に立って内容を構成する
  • 費用とスケジュールは必ず明示する

可能な限り数字で示す

「売上が伸びる可能性がある」ではなく、「○ヶ月後にCV数が月30件→月50件になる見込み」など、定量的な表現が説得力を高めます。具体的な改善率や過去のデータ、他社の成果数値などを引用することで、読み手に根拠のある提案であると印象づけることができます。

専門用語は多用しない

WebマーケティングやUI/UXの分野では、どうしても専門用語が登場しますが、読み手がそれを理解できるとは限りません。たとえば「CTA(コール・トゥ・アクション)」のような用語も、「資料請求ボタン」などに言い換える工夫が必要です。専門的であることよりも、伝わることが最優先です。

不要を省き、端的にまとめる

提案書は、読みやすく整理されていることが求められます。余計な形容や曖昧な言い回し、背景説明のしすぎは避け、要点を明確に伝えることを意識してください。読み手の時間を奪わず、短時間で全体像が把握できる構成が理想です。

提案相手を考慮した内容にする

社内で決裁を行うのは、経営層・マネージャー・広報担当など立場が異なる複数の関係者であるケースがほとんどです。そのため、全員が納得できるように、視点を変えて読み直すことが大切です。たとえば、経営層には成果と費用対効果を、現場担当者には運用のしやすさを丁寧に示す必要があります。

予算とスケジュールを明確にする

プロジェクトの信頼性を左右するのが、予算と納期の透明性です。たとえば「設計費:〇〇万円」「開発費:〇〇万円」といった内訳を明示し、フェーズごとの期間を示すことで、提案が現実的であることを印象づけられます。また、リソース確保の計画や進捗管理方法も一緒に示すと、さらに安心感が増します。

サイトリニューアルをお考えの方へ

サイトリニューアルをお考えの方へ

サイトリニューアルをご検討中の方へ、まず取り組むべきは「情報の整理」と「目的の明確化」です。そこで役立つのが、提案依頼書(RFP)の作成です。当社では、初めての方でも簡単に作成できる「RFPテンプレート」を無料でご提供しています。

この記事で紹介したサイトリニューアル提案書は、社内稟議を通すために施策の意義や効果を上司や関係部門に説明する資料です。

それに対し提案依頼書(RFP)は、外部の業者に業務提案を依頼するための資料で、目的・要件・スケジュールなどを明記します。

このRFPテンプレートを使うことで、社内要件を整理しながら説得力のある全体設計が可能になります。上司や関係部門を納得させるための第一歩として、ぜひご活用ください。

▼そのまま使える!Webサイト構築のためのRFPテンプレート

サイトリニューアルの提案書のまとめ

提案書は「プロジェクトの第一歩」であり、「関係者の共通認識を築く手段」でもあります。内容を固める過程で自社の課題や方針を再確認できるという意味でも、提案書の作成は非常に有意義なプロセスです。

最後に、サイトリニューアルは目的ではなく、あくまで手段です。リニューアル後にどんな成果を上げるのか、そのためにどんな準備が必要なのかを明確にし、ブレのない提案書を作成することが、成功への第一歩になるはずです。

ご相談をお待ちしております。お気軽にご相談ください。

お電話でのご相談窓口

03-5847-1281

(受付時間:平日 9:30-18:00)

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